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12月に入ると、社内でも忘年会ムードが高まり、楽しみにしている方も多いですよね。
しかし、その一方で「実はあまり気が進まない」「できれば参加を避けたい」と感じる方も少なくありません。
とはいえ、欠席を申し出ることで今後の仕事に響くのではないかと心配になり、判断に迷ってしまうこともあると思います。
この記事では、本当に忘年会に参加したくない方に向けて、無理のない欠席理由の伝え方や、角を立てずに上手に断るコツについて解説します。
忘年会に行きたくない理由とは?
会社で働いていると、どうしても定期的な飲み会の場は避けられないものですよね。
気分が乗らなくても、実質的には参加せざるを得ない雰囲気があるのが実情です。
そこでまずは、多くの人が「忘年会に参加したくない」と感じる主な理由について整理してみました。
会社の忘年会に行きたくない理由は?
社内のメンバーが集まって行われる忘年会は、本来であれば楽しいイベントのひとつです。ところが、実際には参加に気が進まないと感じる人も意外と多いものです。
そこで、忘年会に参加したくないと考える方が挙げる代表的な理由を整理しました。
人間関係
・会社の人間関係が苦手で、そもそも一緒に過ごしたくない。
・上司や先輩への気配りが必要で、気疲れしてしまう。
・会話できる相手が少なく、時間を持て余してしまう。
・無茶ぶりをされたり、いじられる状況が苦痛に感じる。
環境
・周囲が騒がしく、落ち着いて過ごせない。
・大人数でお酒を飲むような場そのものが苦手だから。
・アルコールのにおいが気になり、気分が悪くなってしまう。
・タバコの煙やにおいが苦手で、体調を崩してしまう。
お酒
・もともとお酒が飲めず、飲み会自体が負担になる。
・一気飲みなどの無茶な飲み方を求められるのが嫌だから。
・断っても無理に勧められる場面があり、ストレスを感じる。
・酔った人の言動が苦手で、気分が落ち込む。
・酔っ払った人の介抱をしなければならない状況が嫌だから。
・場の流れでお酌をして回る必要があり、気を遣って疲れてしまう。
お金
・お酒を飲まなくても会費が同額で、損をした気分になる。
・参加費が高いわりに、提供される料理があまり美味しくないと感じる。
・費用を支払ってもお腹が満たされず、満足度が低いと感じる。
・家庭で節約を心がけているため、余分な出費は避けたい。
・この時期は忘年会が重なりがちで、支出が増えてしまう。
時間
・お酒を飲まないまま長時間その場にいることが苦痛。
・終わった後に同僚を送り届けるのが負担に感じる。
・二次会・三次会と続いて帰宅が遅くなりやすい。
・途中で抜けづらく、帰りたいタイミングで退席できない。
・宿泊を伴う集まりには参加したくない。
忘年会の欠席理由につて
このように参加したくない理由が多い忘年会であれば、「できれば欠席したい」と考えるのはごく自然なことです。
とはいえ、実際には簡単に休めるわけではなく、単に「行きたくない」「予定が合わない」といった理由だけで欠席を伝えるのは難しいと感じる方も多いでしょう。
なぜ、欠席できないのか?
欠席が難しい、あるいは言い出しにくいのにはそれなりの理由があります。
●主催者側:
ひとりが簡単に欠席できる状況をつくると参加者が集まらなくなる恐れがあるため、できるだけ出席してほしいという思いがあります。
●参加する側:
「欠席すると協調性が低いと思われるのでは」という意識が働き、結果的に周囲が参加を促す雰囲気が生まれやすいのです。
主催者が人数を確保したいという事情は理解できますが、参加者側が抱く“仲間意識”や“協調性”といった価値観が問題を複雑にしています。
忘年会を欠席しただけで、周囲がどのように感じるかは読めないものの、場合によっては信頼関係に影響する可能性も否定できません。
そのため、「欠席すると仕事に響きそう」と不安になる方が多いのも無理はありません。
では、どのような理由で欠席を伝えればよいのでしょうか。
忘年会を断る際には、納得してもらえるだけの“もっともらしい理由”が必要になります。
実際の事情と異なる場合でも、休むための理由をあらかじめ用意しておくことが求められます。
| 忘年会を欠席する理由 |
| ・知人の結婚式に参列する予定がある。
・子どもの事情があり、家庭を優先しなければならない。 ・家族の体調不良で看病が必要な状況だから。 ・親戚の不幸があり、そちらへの対応が避けられない。 ・以前から計画していた家族旅行が重なっている。 ・実家へ帰省する予定があり、日程の変更が難しい。 ・両親がこちらへ来る予定があり、対応が必要なため。 |
これらの理由は、一見すると納得してもらいやすい欠席理由に見えます。
しかし、実際に使う際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
●冠婚葬祭
毎年決まった忘年会の日に限って結婚式や葬儀の予定が重なるのは、不自然に思われてしまう可能性があります。そのため、欠席のために理由を作っているのでは、と疑われる恐れもあります。
結婚式を理由にする場合は、式の場所や誰の結婚式なのかといった質問にも自然に答えられるよう、あらかじめ説明できる内容を用意しておくことが大切です。
●子供の面倒をみる
子どもの世話を理由にする場合、普段から早めに帰宅しているといった日常の行動と整合性が必要になります。日頃は仕事帰りに友人と食事をしているのに、忘年会のときだけ「子どもの面倒を見るため」と言っても、説得力がなく不自然に映ってしまうでしょう。
●病人の看病をする
冬場はインフルエンザや風邪が流行しやすいため、「家族に病人がいる」という理由自体は十分あり得ます。ただし、高齢の家族や小さな子どもであれば看病が必要と判断されますが、そうでない場合は理由としてやや説得力に欠けるかもしれません。
大人であれば体調不良でも自力で休養できることが多く、「看病のため欠席します」という説明では弱く感じられる可能性があります。
●家族旅行
「子どもが行きたがっていたため、かなり前から家族の予定を入れていた」という状況であれば、忘年会の日程が発表される前に有給を申請しておくことが望ましいです。
事前に休暇が承認されていれば、当日の欠勤についても上司が把握しているため、忘年会に参加できなくても問題にはなりにくいでしょう。
●実家や両親
実家へ帰省する場合、その理由を詳しく尋ねられる可能性があります。
年末年始の休暇ではなく、なぜ忘年会当日に帰省しなければならないのか、納得できる説明が必要です。
また、両親がこちらへ来るケースでも同じで、自分がその日に家にいなければならない理由をきちんと伝えられるよう準備しておくことが大切です。
忘年会の上手な断り方について
それでは、忘年会を無理なく、そして角を立てずに断るための方法について見ていきましょう。
忘年会の上手な断り方の5つのポイント
ポイントは大きく5つあります。
●納得してもらえる理由であること
まずは、相手が受け入れやすい理由を用意することが重要です。どのような質問が来ても説明できるよう、あらかじめ準備しておきましょう。
●具体的な情報を含めること
欠席理由に日時や状況などの具体性を持たせると、説得力がぐっと高まります。もちろん、詳細を聞かれても困らないよう整えておきます。
●嘘だと悟られないこと
忘年会を避けたいと思う人は多いため、聞き手側も「本当かな?」と疑うことがあります。もし嘘だと気づかれれば信頼を損なう恐れがあるため、慎重に対応する必要があります。
●本当は出席したかったという姿勢が大切
最初から「行きたくない」という気持ちが伝わってしまうと、どんな理由も言い訳のように受け取られがちです。あくまで参加の意思はあったという前提を示すことがポイントです。
●欠席理由は一本化すること
理由が複数あると整合性が取れず、疑われる原因になります。問い詰められたからといって別の理由を重ねると話が破綻しやすくなるため、ひとつに絞るのが安全です。
実際のところ、忘年会を欠席できるかどうかは、会社や上司の考え方によって大きく差があります。
「当日は都合が悪いです」の一言で問題なく休める職場もあれば、そうはいかない環境もあるでしょう。
そして、この記事をここまで読んでいるということは、おそらく簡単に欠席できるような職場ではないのだと思います。
中には、どんな理由を伝えても許可が出ないのでは、と感じている方もいるかもしれません。
それでも、まだ諦める必要はありません。気持ちを楽にして、できる方法を一緒に探していきましょう。
忘年会の上手な断り方の例
忘年会を断る際は、前述のポイントを踏まえて欠席理由を組み立てることが大切です。
同窓会を理由に欠席する場合
「12月〇日(金)は、以前から楽しみにしていた中学校の同窓会があり、残念ながら今年の忘年会は参加できません。」
このように伝える際には、スムーズに説明できるよう、あらかじめ次のような情報を整理しておくと安心です。
| あらかじめ準備しておく情報 |
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✅ 場所 ✅ 時間 ✅ 会費 ✅ 交通手段 ✅ 参加人数 ✅ 服装 ✅ 退社時間 ✅ LINEの履歴 |
最初に欠席の意思を伝える際には、次のような表現に気をつける必要があります。
|
楽しみにしていた同窓会 せっかくの忘年会 今年は欠席 |
欠席理由は、できるだけ簡潔に伝え、あらかじめ考えておいた裏設定を細かく話しすぎないことが大切です。
というのも、聞かれてもいない情報を次々と話してしまうと、かえって作り話のように受け取られる可能性があるためです。
忘年会に参加できないことを残念に思っている、という姿勢を自然に示すことが最も重要です。
そのうえで、質問された場合には、準備していた内容を落ち着いて少しずつ伝えるようにすれば、無理のない説明になります。
まとめ

忘年会に参加したくないときの理由の伝え方や、角を立てずに断るコツについてお伝えしました。
まさに「嘘も方便」という言葉が当てはまる場面かもしれませんが、もし理由に無理があると見抜かれた場合は信頼を損なう恐れがあります。
そのため、返事をする際は慎重に状況を見極め、中途半端な説明にならないよう配慮することが大切です。
職場で気まずさを生まないためにも、参加できるのであればそれが最も負担が少ない場合もあります。
それでも欠席を選ぶのであれば、しっかり準備して臨んでくださいね。

