雇用保険(失業保険)とは?受給資格、金額、期間、手続き方法を徹底解説!!

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写真はイメージです

雇用保険(失業保険)とは、厚生労働省が運営する強制加入の社会保険制度で、労働者が失業などにより収入を失った際生活の安定を図りながら再就職を後押しすることを目的としています。

退職すると収入がゼロになりますが、雇用保険を受給すれば、賃金の50〜80%程度が一定期間保障され、生活の不安を大きく減らせます。

この記事では、雇用保険とは何か?受給資格、金額、期間、手続き方法を徹底解説いたします。

 

雇用保険とは?

雇用保険は、失業や育児・介護によって働けなくなった際に生活を支え、再就職を後押しすることを目的とした国の社会保険制度です。基本手当(失業給付)に加え、さまざまな給付や支援が用意されています。

 

雇用保険の主な目的と役割

雇用保険の主な目的と役割について以下に解説いたします。

失業時の生活保障と再就職の後押し
失業した際には「基本手当」などが支給され、求職活動を進めやすい環境が整えられます。

雇用を続けるためのサポート
育児休業給付や介護休業給付などにより、働きながら育児・介護に向き合えるよう支援します。

失業予防と能力向上の支援
教育訓練給付をはじめとした職業訓練の支援により、労働者のスキル向上や雇用機会の拡大を目指しています。

雇用保険の加入条件

原則として、次の条件を満たす労働者は、正社員・パート・アルバイトといった雇用形態に関わらず、雇用保険への加入が義務付けられます。

・1週間の所定労働時間が20時間以上あること。
・31日以上の継続雇用が見込まれること。
・学生ではないこと(一部には例外があります)。

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雇用保険で受けられる主な給付

雇用保険で受けられる主な給付は、以下の4つです。

雇用保険で受けられる主な給付
➊ 基本手当(いわゆる失業保険)

❷ 再就職手当

❸ 教育訓練給付

❹ 育児休業給付・介護休業給付

 

➊ 基本手当(いわゆる失業保険)

基本手当は、失業した人が再就職活動を行う間の生活を支えるために一定期間支給されるお金です。
「失業手当」「失業給付金」と呼ばれるものがこれにあたります。基本手当は、離職理由・年齢・加入期間 によって支給日数が変わります。

・自己都合退職:90~150日
・会社都合退職:90~330日

給付額は 賃金日額の50〜80%程度(収入が低い人ほど給付率が高い)

 

❷ 再就職手当

再就職手当とは、失業給付(基本手当)を受給できる人が、受給期間を残したまま早期に再就職した場合に支給される手当です。

早く職に就くほどメリットが大きく、残りの基本手当日数に応じて最大70%が支給されます。

 

再就職手当が支給される条件

1年を超えて働ける見込みがある仕事に就職する
※正社員以外でもOK(契約・パートでも1年以上継続見込みがあれば対象)

就職先が離職前の会社と関連しないこと
※家族経営の会社や元勤務先の系列などは原則NG

7日の待機期間が完了していること
再就職後、1年以上働く意思があること
基本手当の支給残日数が3分の1以上残っていること(多く残っているほど支給額が増える)

 

❸ 教育訓練給付

働く人の スキルアップやキャリア形成を支援するため講座の受講費用の一部を国が補助する雇用保険の制度です。

教育訓練給付の種類

一般教育訓練給付
最も利用者が多い基本の制度。

・受講費用の20%を支給(上限10万円)
・対象:MOS、簿記、医療事務、宅建、パソコン講座など多数
・受給条件:雇用保険加入期間 1年以上

特定一般教育訓練給付
より専門性が高い資格の取得を支援。

・受講費用の40%支給(上限20万円)
・対象:FP、キャリコン、登録販売者、Webデザイン系など
・受給条件:雇用保険加入期間 2年以上

専門実践教育訓練給付
最も手厚い給付で、職業転換や高度資格向け。

・受講費用の50%を支給(上限年間40万円)
・さらに、修了後に就職すると 追加で20%支給(合計70%)
・対象:看護学校、介護福祉士実務者研修、保育士、プログラミング専門学校、大学・専門職大学院など
・加入期間 2年以上(初回は1年以上でも可)

 

❹ 育児休業給付・介護休業給付

育児休業給付

育児休業給付は、労働者が 1歳未満の子を育てるために休業した場合に支給される給付 で、育児休業中の生活を支える制度です。

【支給額】
・休業開始から180日間:67%
・181日目以降:50%
※社会保険料が免除されるため、手取りは働いていた時と大きく変わらないことも多いです。

【受給条件】
・雇用保険に加入している
・休業前2年間に、11日以上働いた月が12か月以上ある
・育児休業中に 休業前の80%以上の賃金を受け取っていない
・子どもが1歳になる前日まで育児休業を取得している

【受給期間】
基本は 子どもが1歳になるまで。
以下の場合は延長できます。
・保育所に入れない → 1歳6か月まで延長
・さらに入れない → 2歳まで延長

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基本手当(失業保険)をもらうための手続き

基本手当(失業保険)をもらうための手続きについて解説いたします。

基本手当(失業保険)をもらうための手続きの流れ手続きの流れ
➊ 退職後、離職票を受け取る

❷ ハローワークで求職申込みをする

❸ 7日間の「待機期間」

❹ 給付制限(自己都合退職の場合)

❺ 受給説明会に参加

❻ 失業認定日ごとにハローワークへ行く

❼ 支給開始

 

➊ 退職後、離職票を受け取る

退職後、会社がハローワークに書類を提出し、その後、離職票(離職票1・2)自宅に郵送されます。

通常:退職から1〜2週間程度
届かない場合:ハローワークで会社に催促してもらえる

❷ ハローワークで求職申込みをする

離職票が届いたら、住所地を管轄するハローワークへ行き求職申込み受給資格の確認を行います。

求職申込みには、以下のものが必要となります。

・離職票1・2
・本人確認書類(運転免許証など)
・写真(3×2.5cm)
・マイナンバーカードまたは通知カード
・印鑑(不要のところも多い)
・通帳 or キャッシュカード(振込先)

 

❸ 7日間の「待機期間」

求職申込みをした日から 7日間は給付が出ない期間 です。この間は働くことも原則できません。

 

❹ 給付制限(自己都合退職の場合)

自己都合退職の場合は、待機後に 2か月の給付制限 が発生します。
(※以前の3か月から短縮されています)

会社都合退職の場合給付制限なし → 待機後すぐ支給開始。

❺ 受給説明会に参加

求職申込み後、1〜2週間以内に「雇用保険説明会」が実施されます。ここで以下の説明が行われ雇用保険受給資格者証 が交付されます。

・受給のルール
・求職活動の方法
・認定日の注意点

 

❻ 失業認定日ごとにハローワークへ行く

4週間に1度「失業認定日」があります。ここでハローワークが “失業状態”であるか確認し、その期間の給付額が決まります。

給付認定には、以下のものが必要となります。

・雇用保険受給資格者証
・失業認定申告書
・求職活動の記録

 

❼ 支給開始

失業認定後1週間前後で指定の口座に振り込まれます。以降、認定日ごとに繰り返しとなります。

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まとめ

この記事では、雇用保険とは何か?受給資格、金額、期間、手続き方法を徹底解説いたしました。

雇用保険は、退職後の生活を支えるための最重要制度であり、条件を満たすなら必ず受け取るべきです。失業中は収入が途絶えますが、基本手当によって賃金の50〜80%が一定期間保証され、生活の不安を大きく軽減できます。

また、収入が確保されることで焦らずに職探しができ、自分に合った仕事を選びやすくなります。さらに、早期に再就職が決まれば再就職手当として残りの給付の最大70%が支給され、経済的メリットも大きいです。雇用保険料は働いている間に支払っているため、受給資格があるのに申請しないのは損です。

求人サイトで、就職先を探そうと考えている方も多いと思いますが、失業したら、まずはじめにハロワークへ行かれることをおすすめします。

 

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