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1月は、一年の始まりで、新たな勉強や仕事、趣味の習い事に励む人も多いでしょう。「今年も頑張ろう」という気持ちを新たにする時期です。
この月は、お正月にちなんだ伝統的な行事が数多くあります。また、成人の日が含まれ、新成人の華麗な着物姿を見ることができるのも特徴です。
こちらでは、1月に開催される主なイベントや行事、そして1月に旬を迎える食べ物や植物について詳しくご紹介します。
1月の行事・イベントは?
1月には、以下のようなイベントや行事が行われます。
元旦(1月1日時)
1年の最初の日は、元日(がんたん)です。初日の出は、その年の幸運や豊作をもたらすとされ、年神様と共に現れると言われているため、見ると縁起が良いとされます。元日には家族でおせち料理を楽しんだり、初詣に行ったりして、ゆっくりと過ごすのが一般的な習わしです。
書初め(1月2日)
1月2日は、書初め(かきぞめ)の日です。この日に書初めを行うと「字が上達する」と言われています。書初めで新年の願いや祈りを表現します。また、書道だけでなく、他のお稽古事を始めるにも適した日とされています。
七草粥(1月7日)
1月7日は、人日の節句(じんじつのせっく)です。この日には、1年の健康と長寿を願って七草粥(ななくさがゆ)を食べます。七草粥には、春の七草である「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」を入れたおかゆをいただき、これらの草が早春に芽吹くことから、邪気を祓うとされています。また、お正月に豪華な食事を楽しんだ後、胃を休める効果もあると言われています。
松の内(1月7日まで)
元日から1月7日までの期間を松の内(まつのうち)と呼び、この時期をお正月としています。古くは年神様がこの期間に滞在するとされ、松の内が終わると門松やしめ縄などのお正月飾りを片付ける習わしがありました。松の内の終日は、一般的に1月7日ですが、地域によっては1月15日までとする場所もあります。
成人の日(1月第2月曜日)
1月の第2月曜日は、成人の日(せいじんのひ)です。この日には全国で成人式が開催され、新成人たちが振袖やスーツなどの晴れ着を身にまとい、華やかに祝われます。成人の日の起源は元服の習わしにあり、かつてはお正月の最初の満月の日、つまり1月15日が成人の日でした。しかし、2000年からハッピーマンデー制度の導入により、成人の日の日付は毎年変動するようになりました。
2025年の成人の日は1月13日(月・祝)に設定されています。
小正月(1月15日)
1月15日は、1月1日の元日から続くお正月期間の最後の日です。この日は、大正月(おおしょうがつ)に対して小正月(こしょうがつ)と呼ばれています。小正月には、お正月飾りを燃やして天に返す「どんど焼き」の行事が実施される地域もあり、小豆粥を食べて厄払いをする風習も残っています。かつては小正月までが松の内とされていたため、今でも1月7日までと1月15日まで松の内とする地域が存在します。
初天神(1月25日)
毎月25日は、天神祭(てんじんまつり)として知られ、全国の天満宮でお祭りが行われます。これは、菅原道真が25日に生まれ、同じく25日に亡くなったことに由来します。新年の最初の25日は、初天神(はつてんじん)と呼ばれ、特に賑わいます。初天神では、学問の神様である菅原道真にちなみ、筆供養や学業成就のための参拝が盛んに行われます。
1月の風物詩は?
1月の風物詩についてご紹介します。普段あまり見かけないものも含まれるかもしれませんが、ぜひこの機会に知っておきましょう。
1月の風物詩1:正月
お正月は、日本で新年を迎える際の伝統的な行事であり、家族が集まり、様々な慣習を通じて新年を祝います。
主な風習には、初詣、鏡餅、おせち料理、お年玉などがあります。おせち料理は、神様へのお供え物として、節句を祝う「節供」から発展しました。
また、お年玉は、かつては歳神様の祝福を表すお餅を子どもたちに配るものでしたが、現在では主にお金を贈る習慣として親しまれています。
お正月行事は、家族の健康、幸福、そして豊作を祈るために行われるものです。これらの風習は、日本の文化や社会に深く浸透しており、新たな年の幕開けを象徴的に祝う重要な慣習とされています。
1月の風物詩2:元旦
元旦(がんたん)は、新年の最初の日の朝を指す言葉で、日本語では「元」が「始まり」、そして「旦」は「日の出」や「朝」を意味します。
これにより、元旦は文字通り「年の最初の朝」という意味を持ち、古くから新しい一年が始まるという重要な瞬間とされてきました。
この表現は、新年を祝う際に一般的に使用されることが多いです。特に、元旦には初日の出を拝む習慣があり、これは新たな一年の幸運と繁栄を祈る意味合いが込められています。一方で、「元日」は1月1日全日を指し、より広い意味で使われます。
1月の風物詩3:初夢
初夢(はつゆめ)とは、新年が明けた日の夜に見る夢のことです(大晦日の日に見る夢、三が日に見る夢など諸説あり)。
「一富士・二鷹・三茄子(いちふじ・にたか・さんなすび)」が縁起の良い夢として知られています。
富士山は、困難な道のりも無事に乗り越えられるとされ、良い運気をもたらす象徴とされています。
鷹は自由に大空を飛ぶ姿から、ストレスなく過ごせることやチャンスを掴めることを象徴する幸運の鳥とされています。また、「高い」という言葉に掛かることで、良い出来事が起こるかもしれない予感を持たせる夢とされます。
茄子は「成す」という言葉にかけており、価値のある成果を達成すること、収入の向上や予期せぬビジネスチャンスが期待できるとされています。
1月の風物詩4:初詣
初詣(はつもうで)とは、年の初めに神社やお寺を訪れる行事です。1月は多くの人が初詣で神社やお寺に参拝し、賑わいます。
新しい年が無事に過ごせるよう願いを込めたり、おみくじで運勢を占ったりすることが一般的です。
かつては参拝場所に特定の規則がありましたが、今では自由に好きな神社やお寺で参拝できるようになっています。
1月の風物詩5:お年玉
1月はお年玉をもらう季節でもあり、子どもたちにとって特に楽しみな時期です。お年玉は、受け取った際に感謝の気持ちを表す機会であり、金銭感覚やマナーを学ぶ重要なイベントとしても位置づけられています。
自分がお年玉を渡す場合は、できるだけ新しい札や折り目のない綺麗な紙幣(ピン札)を用意することが望ましいです。年末年始は銀行が休業することも多いため、年明け前に準備しておくと良いでしょう。
1月の風物詩6:年賀状
元日に届く年賀状(ねんがじょう)は、1月の代表的な風物詩の一つです。毎年この時期に届く便りを楽しみにしている方も少なくないでしょう。
年明けは、日頃お世話になっている方々に感謝の気持ちを伝える絶好の機会ですし、普段会うことが難しい親戚や友人の近況を知る良い機会でもあります。
年賀状は、松の内(1月7日または1月15日)までに送ればマナー違反ではありません。旅行などで返信が遅れそうな時や、喪中の場合は、寒中見舞いを出すなどして、一言挨拶をするのが良いでしょう。
1月の風物詩7:おせち料理
おせち料理は、日本の豊かな文化と伝統を反映しており、元々はお正月の三が日に女性が料理をしなくても済むようにと、日持ちする食品を年末に準備するために始まりました。
この期間、家庭では静かに過ごすことが望ましいとされ、年神様を迎えるための準備とされています。
おせち料理の各料理には、家族の健康や繁栄、長寿を願う意味が込められています。
たとえば、黒豆は健康と勤勉の象徴で、「まめに働く」ことの願いが込められ、「数の子」は子孫繁栄を、「田作り」は豊作を願う意味があります。また、形や色が縁起の良いとされる食材として、海老や鯛が選ばれることが多いです。
1月の風物詩8:初日の出
初日の出(はつひので)は、日本の新年を象徴する伝統で、新たな一年の始まりに最初に昇る日の出を拝むことで、幸福と繁栄を祈るものです。
この慣習は明治時代から広まり、元旦には四方拝として、東西南北を拝む形式が導入されました。
太陽信仰と神道の影響を受ける初日の出は、特別な意味を有しており、「拝む」という行為には、一年の感謝と新年への願いが込められています。
1月の風物詩9:しめ飾り
しめ飾りは、新年を迎える日本の伝統的な飾りで、家や神社に悪霊を払い清めるために飾られます。
この飾りは、「歳神様」を迎えるためのもので、主にわらや白い紙(紙垂)、縁起の良い植物などで作られています。
もともとは、神道の影響を受ける前からの民間信仰に基づいており、特に神聖な場所や期間に限定して設置されます。
正月が終わると、しめ飾りは「どんど焼き」などの行事で焼かれることが多く、それによって新しい年の幸運を祈るとともに、古い年の厄を払います。
1月の風物詩10:門松
門松(かどまつ)は、お正月に飾られる伝統的な装飾で、平安時代に始まりました。この風習は「小松引き」という宮中儀式から来ており、新年の最初の「子の日」に小さな松の木を引き抜いて帰ることで、長寿と繁栄を願っていたとされます。
門松には、神様を迎える目印としての意味があり、松や竹を使用し、その強さと生命力が新年に相応しいとされています。また、切り口の形にも縁起の良い意味が込められ、特に「そぎ」の形は笑い口として知られ、幸運を招くとされています。
1月の風物詩11:お雑煮
お雑煮は、日本のお正月に欠かせない伝統料理です。平安時代から、様々な具材を煮込んだ「雑煮」が特別な日に供されてきました。
お雑煮には、神様へのお供え物としての意味合いもあり、「福を煮る」という願いが込められています。
地域によって異なる食材や味付けがあり、家族が集まる新年の祝いの食事として親しまれています。
1月の風物詩12:鏡餅
鏡餅(かがみもち)は、新年を迎える際に神様への供え物として用いられる日本の伝統的な正月飾りです。
その名前は、古代の銅鏡に似た形から来ており、丸い形は家族の円満や縁起の良さを象徴しています。もともとは、新年に神様に供えた後、家族で食べてその恵みを分かち合うという意味合いも持っています。
現在でも、鏡餅は、多くの家庭で飾られ、鏡開きとして特定の日に割って食べる風習があります。この行事を通じて、一年の健康や幸福を祈願します。
1月に旬を迎える食べ物は?
寒ブリ
1月は、様々な食材が最も美味しい時期を迎えます。特に、ブリやタラはこの時期に脂が乗り、より一層美味しくなります。また、牡蠣は、身がぷりぷりとしており、この季節に最適です。
柑橘類も同様に旬を迎え、みかんや伊予柑が特におすすめです。これらの果物にはビタミンCが豊富に含まれているため、風邪予防にも効果的です。
【1月の食べ物】
・ブリ
・タラ
・牡蠣
・春菊
・大根
・伊予柑
・みかん
・いちご
1月の花は?
水仙
1月は、水仙が美しく伸びやかに花開く時期です。この季節には、特に中国では新年を祝って水仙を飾るという縁起の良い習慣がありますが、日本ではその風習はあまり知られていません。さらに、1月の下旬には、梅や椿の花も咲き始めることが多いです。
・水仙
・梅
・椿
・葉牡丹
まとめ
1月に思い浮かぶものと言えば、多くの方が「正月」「年賀状」「おせち」「初日の出」といった新年の象徴をイメージするでしょう。加えて、この月に特有の行事や食べ物、植物、季節の言葉もたくさん存在します。これらを豆知識として覚えておくと、会話の際に役立つ話題を提供できます。