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こどもの日には鯉のぼりを飾る習慣があります。この風習は一般的ですが、鯉のぼりを飾る理由や、その名称、さまざまな種類について詳しく知る人は少ないかもしれません。
この記事では、「鯉のぼりをこどもの日に飾る意味」、「のぼりの名称」、「鯉のぼりの種類」、「鯉のぼりの色」について解説いたします。あなたの一般常識として脳にインプットされれば幸いです。
鯉のぼりをこどもの日に飾る意味とは?
鯉のぼりは、江戸時代に武家で始まった日本の伝統的な風習です。端午の節句に男子の健康な成長を祈って、家の庭先に鯉の形をしたのぼりを飾ります。鯉は生命力が強く、厳しい環境でも生き抜くことができる魚であるため、鯉のぼりには子供たちが強くたくましく育つよう願いを込めています。
鯉のぼりの名前について
鯉のぼりの名前
鯉のぼりには各々に名前が付けられ、それぞれに特別な意味があります。以下で、鯉のぼりの名前とその意味について説明します。
①矢車(やぐるま)
竿の先端に設置される矢車(やぐるま)は、子供の誕生を神様に報告する役割があります。さらに、矢は古来より邪悪なものを射るとされ、魔除けとしての意味も持っています。
②吹流し(ふきながし)
黒い鯉の上に泳ぐ五色ののぼりを吹流し(ふきながし)と呼びます。この五色は、「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」に由来しており、木、火、土、金、水の五行を象徴しています。吹流しは非常に縁起の良い意味を持つとされています。
③真鯉(まごい)
黒い鯉のぼりを真鯉(まごい)といいます。
④緋鯉(ひごい)
赤や青の鯉のぼりを緋鯉(ひごい)といいます。
鯉のぼりの色の意味は時代によって異なる
「こいのぼり」という歌があります。この歌は昭和6年に発表されたもので、作詞は近藤宮子さんですが、作曲者は不明です。歌詞は以下の通りです。
屋根より高い鯉のぼり
大きい真鯉はお父さん
小さい緋鯉は子どもたち
面白そうに泳いでる
この歌では、真鯉をお父さん、緋鯉を子どもたちと表現しており、時代によってこれらの鯉の意味が変わることがあります。
①江戸時代
江戸時代には、鯉のぼりは黒いもの(緋鯉)のみでした。当時、緋鯉は「子供」を象徴する意味を持っていました。
②明治時代~昭和30年代
明治時代から昭和30年代にかけて、黒い鯉のぼり(緋鯉)は「お父さん」を、赤や青の鯉のぼり(緋鯉)は「子供」を表す意味で使用されていました。
③昭和39年以降