
天皇賞(画像引用元:ウィキペディア)
競馬の騎手とは、競走馬に乗って競走に臨む専門職で、「乗り役」と呼ばれることもあります。単に馬を操るだけではなく、レース展開を読み取り、馬の特性や状態を的確に判断しながら、その能力を最大限に発揮させる高度な技術と判断力が求められる職業です。
この記事では、、将来、競馬の騎手を目指す人のために、競馬の騎手になるために必要な学歴、年齢、資格、平均年収、競馬の騎手になるためのステップについて徹底解説いたします!!
競馬の騎手になるために必要な学歴は?
競馬の騎手になるために必要な学歴を、以下に説明いたします。
中央競馬(JRA)の騎手に必要な学歴は、中学校卒業以上です。
高校・大学の卒業資格は求められていません。
学歴よりも年齢・身体条件・運動能力・適性・努力が重要となります。
競馬の騎手の年齢制限は?何歳から何歳までなれる?
競馬の騎手の年齢制限について解説いたします。
日本で競馬の騎手になるための年齢制限は、進む進路(中央競馬か地方競馬か)によって異なります。
中央競馬(JRA)の騎手の年齢制限
●日本中央競馬会(JRA)騎手課程
・受験資格年齢:中学校卒業見込み~15歳まで(原則)
・実質的には、中学3年生(14~15歳)までが最後のチャンス
※高校卒業後や社会人からの挑戦は不可です。
※年齢制限は非常に厳格で、例外はほぼありません。
地方競馬(NAR)の騎手の年齢制限
●地方競馬教養センター(騎手課程)
・受験資格年齢:16歳以上20歳未満(年度・試験により多少前後)
・高校在学中・卒業後の受験も可能
※JRAに比べて 年齢の幅が広い のが特徴
競馬の騎手になるための必要資格は?
競馬の騎手になるための必要資格について解説いたします。
日本で競馬の騎手になるために、事前に取得が必須となる国家資格や免許はありません。
ただし、養成機関への合格と修了が事実上の「必要資格」になります。
中央競馬(JRA)の騎手に必要な資格
●日本中央競馬会(JRA)競馬学校・騎手課程の修了
・修業期間:約3年間
・修了後、騎手免許試験に合格すると騎手としてデビュー
●事前取得が必要な資格
なし(普通自動車免許、乗馬検定、スポーツ資格すべて不要)
地方競馬の騎手に必要な資格
●必須となるもの
・地方競馬教養センター(騎手課程)の修了
・修了後、地方競馬の騎手免許試験に合格
●事前取得が必要な資格
なし
騎手免許試験の内容(共通)
※ これは「資格試験」というより最終関門です。
●学科試験
・競馬法規
・馬の知識(馬学)
・競走規則
●実技試験
・騎乗技術
・レース対応力
●身体検査
・視力・聴力
・体重・健康状態
競馬の騎手の平均年収は?
競馬の騎手の平均年収について解説いたします。
競馬の騎手の年収は、中央競馬(JRA)か地方競馬か、そして成績(勝利数・騎乗数)によって大きく変わります。
以下は一般的に知られている平均的な目安です。
中央競馬(JRA)騎手の平均年収
●日本中央競馬会(JRA)
・平均年収:約2,000万〜3,000万円
・トップ騎手:1億円超
・若手・成績下位:数百万円〜1,000万円台
●収入の内訳
・騎乗手当(1レースごと)
・賞金の一定割合(着順に応じて)
・奨励金・各種手当
※ 勝てば勝つほど収入が跳ね上がる完全実力社会です。
地方競馬の騎手の平均年収
●地方競馬全国協会(NAR)
・平均年収:約500万〜800万円
・上位騎手:1,000万〜2,000万円
・下位・新人:300万〜400万円前後
※ 地方競馬は賞金規模が小さいため、JRAと比べると年収は低めです。
競馬の騎手になるまでの一般的な流れ
日本で競馬の騎手になるまでの一般的な流れは、進む道が中央競馬(JRA)か地方競馬かで少し異なります。
中央競馬(JRA)騎手になるまでの流れ
| 中央競馬(JRA)騎手になるまでの流れ |
| ➊ 中学校卒業(見込み) ❷ 日本中央競馬会(JRA)競馬学校 騎手課程を受験 ❸ JRA競馬学校 騎手課程に入学 ❹ 騎手免許試験を受験 ❺ JRA騎手としてデビュー |
➊ 中学校卒業(見込み)
・最低学歴:中卒以上
多くは中学3年生(14~15歳)で受験します。
❷ 日本中央競馬会(JRA)競馬学校 騎手課程を受験
日本中央競馬会(JRA)競馬学校騎手課程を受験します。
●日本中央競馬会(JRA)競馬学校騎手課程の受験内容
・学科試験(国語・数学など基礎)
・身体検査(身長・体重・視力)
・運動能力検査
・面接
合格率が約5~10%であり非常に狭き門となっています。競馬の騎手になる最大の難関です。
❸ JRA競馬学校 騎手課程に入学
日本中央競馬会(JRA)競馬学校騎手課程に合格したらJRA競馬学校 騎手課程に入学します。
修業期間:約3年間
内容
・騎乗技術
・馬学・競馬法規
・体力・体重管理
・精神面の訓練
※規律は非常に厳しいもとなっています。
❹ 騎手免許試験を受験
修了後、騎手免許試験を受験します。
●騎手免許試験を試験内容
・学科試験
・実技試験
・身体検査
学校修了者の合格率は高めとなっております。
❺ JRA騎手としてデビュー
騎手免許試験に合格するとJRA騎手としてデビューします。
・厩舎に所属
・新人期間(減量特典あり)を経て本格騎乗
地方競馬の騎手になるまでの流れ
| 地方競馬の騎手になるまでの流れ |
| ➊ 中学校卒業(見込み) ❷ 地方競馬教養センターを受験 ❸ 地方競馬教養センターで養成 ❹ 地方競馬の騎手免許試験に合格 |
➊ 中学校卒業(見込み)
地方競馬の騎手になるためには、中学校卒業以上の学歴が必要です。16~20歳前後まで受験可能で、JRAより幅広くなってします。
❷ 地方競馬教養センターを受験
地方競馬教養センターを受験します。受験内容は以下となっており合格すると地方競馬教養センターに入所します。JRAより倍率はやや低めです。
●学科試験
・国語・数学などの基礎学力
・難易度は高校入試より易しめ
●実技・運動能力検査
・体力テスト(持久力・バランス)
・馬に関する基礎適性
・乗馬経験があれば有利(必須ではない)
●身体検査
・身長・体重
・視力・聴力
・全身の健康状態
●面接
・志望動機
・騎手への覚悟
・規律ある生活への適応力
❸地方競馬教養センターで養成
地方競馬教養センターに入所し約2~3年の養成期間にて以下のことを学びます。
・騎乗技術
・競馬法規
・馬学
・体重・体調管理
❹地方競馬の騎手免許試験に合格
地方競馬 騎手免許試験を受験し、合格後、各競馬場に所属し騎手デビューします。
まとめ

競馬の騎手になるために必要な学歴、年齢、資格、平均年収、競馬の騎手になるためのステップについて解説いたしました。
競馬の騎手を目指すうえで重要なのは、早期準備・身体管理・継続力です。合否やデビュー後の成否を左右する実践的なポイントを以下にまとめました。
POINT1:できるだけ早く進路を決める。
POINT2:体重・体型の自己管理を習慣化する。
POINT3:乗馬・運動経験を積む.
POINT4:規律ある生活への適応力を身に着ける。
POINT5:学力も最低限は必要。
POINT6:「なれなかった場合」も考えておく。
競馬の騎手を目指している方は、上記の6つのポイントを心がけて下さい。

